伝統には、「古いもの」というイメージがあるかもしれません。
しかし、僕たちは伝統に対して「新しいもの」と定義しています。
なぜならば、伝統として残ってきた技術やノウハウは、つねに時代のニーズを掴まえ続け、柔軟に形を変えてきた結果だからです。
鋳金の人間国宝である大澤光民氏が、こんなことを言っていました。
「伝統とは、絶えず新しいものである」
光民氏の作品は、鋳金という長く続く技術を継承しながらも、非常にモダンな印象を受けます。
高度な技術に裏付けられた、きめ細やかなで迷いのない模様。
線の一本一本から、光民氏の人間性が垣間見えます。
伝統と深く向き合っていると自ずとこのような創作性が出て、結果的に新しくなっていくのかもしれません。
挑戦の先に、新しいものが生まれます。
技術やノウハウもまた然り。
偶然の出来事から生まれた現象が、ときに形を成すこともあります。
それらが地層のように積み重なってきたのが伝統ならば、いま地表に出ている伝統が、その最高到達地点だと考えるとなんだか心躍りませんか。
挑戦すれば失敗するし、新しいものはときに批難を浴びる。
それでも、伝統と関わりたいから。
Tradition is Transition.
(伝統とは、絶えず新しいものである)
そんなことを考えながら、QUTOTEN.は
日本の伝統の素晴らしさを発信していきます。
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